苦手なスタッフを放っておくと、頭の中を占領される——対処の順番を間違えた話
2026-08-21

今日はね、頭の容量の話をしようと思います。
100個のタスクを、全部やろうとすると
頭の中に、やることが100個あるとするじゃないですか。
それを全部、一個ずつ片づけようとするとね——たぶん、パンクしますよ。
「あれもやんなきゃ」「これもやんなきゃ」ってなって、結局一個一個の質が落ちる。
僕たちの脳の容量って、限りがあるんですよ。無限じゃないんです。
だから大事なのは、たぶんこっちなんですよね。
何をやるかより、何をやらないかを決めること。
僕が、取りに行かないもの
僕、経営者なので、判断の基準はけっこうハッキリしてて。
店の経営に関わることには、時間もお金も情報も、取りに行く。
で、逆に言うと、それ以外は取りに行かない。
たとえばね——芸能人のスキャンダルとか。誰かの浮気とか。みんなが好きそうな話題って、ありますよね。
面白いですよ、あれ。面白いんですけど、店の売上は1円も上がらないんですよ(笑)
ニュースは、まあ大事です。でも、だらだらつけっぱなしのテレビはどうなのかなあ、と思ってて。
だから僕、テレビはあんまりつけません。 見たいものだけ、録画して見る。それで十分なんですよね。
——ここまでは、自分で決められる話です。
問題はね、こっちなんですよ。
勝手に、持っていかれるものがある
苦手なスタッフがいるとね、そこにものすごいストレスを感じるんです。
で、あるとき気づいたんですよ。
そこに、脳のリソースをごっそり持っていかれてる。
これね、逆を考えると分かりやすいと思います。
好きな人ができたとき。
仕事が手につかないこと、ありませんか。頭の中の大半をその人に持っていかれてるから、目の前の作業に集中できない。
——あれとね、まったく同じことが起きるんですよ。苦手な人でも。
好きな人のことは、意識して考えてる。でも苦手な人のことは、無意識に考えちゃう。
だからタチが悪いんです。自分で選んでないのに、容量が減っていくんですよ。
だから、早めに対処する
じゃあ、どうするか。
僕なりの順番があってね。
① まず、本人と話す
これが第一です。必ず、ここから。
② それでもダメなら、役割を変える
合わない場所にいるだけ、ってこともあるので。
③ 距離を取る
——実はこれね、まだ早いんです。 あとで書きます。
④ 辞めてもらう
最終手段です。 ここから始める人はいないと思いますけど、念のため。

「距離を取る」は、対処じゃないんですよ
さっき「まだ早い」って書いた理由を、ちゃんと説明させてください。
距離を取るとね、その人と話すことさえイヤになるんですよ。
でも飲食店って、話さないわけにいかないじゃないですか。仕事は回さなきゃいけないので。
つまりどうなるか。
話したくない相手と、話さなきゃいけない。 これね、ものすごいストレスがかかるんです。
——気づきました?
リソースを節約するつもりで距離を取ったのに、もっと食われてるんですよ。
だから距離を取るのは、対処じゃないんです。悪化です。
で、それをやったのが、僕なんですけど
正直に書きますね。
僕は、それを怠りました。
早めに話すことをしないで、そのうち「もう、いいや」って諦めちゃったんです。
そこからどうなったか。
その人とは、仕事の会話だけになりました。 プライベートな話は、一切しない。
そうやってね、お互いに距離を取ったんですよ。
——その日のことは、別の記事に書いてあります。正直、みっともないことも書きました。読まなくてもいい話ですけど、置いておきますね。
→ 「もう、いいや」と思った日——僕が、ひとりのスタッフを諦めた話
社長が距離を取ったことは、伝わります
ここがね、いちばん書いておきたいところなんです。
スタッフって、社長が距離を取ったことに気づくんですよ。
言葉にしなくても、伝わる。あの人にだけ話しかけない。あの人とだけ雑談がない。——そういうのは、必ず伝わります。
そして、その人は辞めていきました。
辞めさせたわけじゃないんですよ。 一度もそんなことは言ってない。でも、結果として辞めていった。
……これね、僕がやったのと同じことだと思ってます。
……と、ここまで言うとね、こう思いますよね
自分へのツッコミも書いておきます。
「合わない人と、無理に仲良くする必要あります?」
——ありません。 仲良くなる必要なんて、まったくないです。
僕が言ってるのは、普通に話せる状態を保つってことだけで。友達になれって話じゃないんですよ。
でもね、普通に話せないと、仕事が回らない。 そこが飲食店のつらいところなんですよね。
「苦手だと思ってること自体が、店主の問題では?」
……これは、痛いところ突かれました。そのとおりだと思います。
たぶん向こうも、僕のことを苦手だったはずなんですよ。苦手って、片方だけってことはあんまりないですから。
だからこれは「困ったスタッフの話」じゃなくて、**「僕が苦手意識を放置した話」**なんです。そこは、はっきりさせておきますね。
「話して、こじれたらどうするんですか」
うーん。こじれることは、ありますよ。
でもね、放っておいてもこじれるんですよ。しかも時間が経ってからこじれるほうが、直しにくい。
小さいうちに話せば「気になってることがあってさ」で済む話が、半年経つと「ずっと我慢してた」になるんです。同じ内容なのに、重さが変わっちゃう。

小さな芽のうちに
まとめますね。
僕たちの頭の容量は、有限です。
だから何をやらないかを決める。テレビを消す。芸能人のスキャンダルを追わない。——そこまでは、自分で守れます。
でもね、苦手な人だけは、勝手に入り込んでくるんですよ。無意識に考えちゃうから、防ぎようがない。
だから早めに対処するしかないんです。
放っておくとね、その小さな芽は、どんどん育ちます。
僕の場合、育ちきってから気づきました。気づいたときにはもう、「もう、いいや」になってて。
あのとき、めんどくさがらずに一回話しておけばよかったな。
今でも、そう思ってます。
同じように「あの人、ちょっと苦手だなあ」と思ってる方がいたら、ひとつだけ。
それ、まだ小さいうちですか?
小さいうちなら、話すだけで終わります。育ってからだと、そうはいかないので。
追記。
そのあとね、そもそも自分は何が苦手だったのかを考えてみたんです。それも書きました。