夜中の2時半、トイレのドアの鍵を直してた——ラーメン屋は、ラーメンだけ作ってるんじゃないんですよ

夜の室内。床に外されたドアノブと工具が並んでいる

この記事の元になった夜、僕が何をしてたかというと——

トイレのドアの鍵を直してました。 終わって家に帰ったら、夜中の2時半でした。

今日はその話です。ラーメン、一回も出てきません(笑)

放置してたら、いよいよダメになった

店のトイレのドアの鍵がね、一回閉めると、開けにくい状態になってたんですよ。

ちょっとずつ「調子悪いな」っていうのは、前からあったんです。で、ほったらかしにしてた。 そしたら、いよいよ本格的にダメになってきた。

……はい。この流れ、聞き覚えありますよね。

「小さいうちに手を打て。放っておくと傷口はでかくなる」——自分で書いたやつです。 人間関係で三年かけて学んだことを、トイレのドアでもう一回やってました。人間、そういうもんです。

材料選びは、AIに聞きました

さて、直すぞとなって、まず部品選びです。

ドアの鍵ってね、サイズを間違えたら大変なんですよ。ドアの厚み、ネジの間隔、いろいろ規格がある。素人が勘で買うと、届いてから「合わない」が起きる。

だから僕は、AIに聞きながら選んだんですよ。 型を伝えて、サイズを測って、「これで合ってる?」って確認して、購入。

数日後、部品が届きました。よし、やるぞ。

ネジ穴が、なめてた

ここからが本番です。

古いドアノブを外そうとしたら——ネジ穴が、なめてたんですよ。

なめるっていうのはね、ネジの頭の溝が潰れちゃって、ドライバーが空回りしちゃう状態のこと。回せない。外せない。交換できない。

で、調べて、なめたネジを回すための工具を買いました。届くのを待って、いざ——

それでも、ダメでした。

最終手段:ドリルで穴を開けて、逆回転で抜く

もう、あとがありません。次はさらに一段階上の、かなり強硬なやつです。

なめたネジの頭に、ドリルで穴を開ける。 そこに逆回転で食い込む専用のネジ(エキストラクターっていうらしいです)をねじ込んで、古いネジごと引き抜く。

ちなみに僕が買ったのは、こういう工具です。ネジをなめて詰んだ方はどうぞ。

楽天で「なめたネジ外し工具」を探してみる

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……文字にすると簡単そうですけどね。初めてですよ?ドアに電動ドリルを当てるの。

汗だくでした。 手順も道具も、何もかも初めてなので、一手ずつ「これで合ってるのか?」って確認しながら。

で——抜けました。

新しい鍵に交換して、動作確認して、片付けて、家に帰ったら2時半

木のドアの金具に、ドリルを当てている手元

お金の話をしますね

このブログらしく、数字を出します。

調べたところ、トイレのドアノブ(表示錠)交換を業者さんに頼むと、部品代・出張料・技術料込みで15,000〜30,000円くらいが相場のようです。部品自体は3,000〜8,000円ほど。

僕がかかったのは、部品代+買い足した工具で、合わせて数千円。

差額で言えば、1万〜2万円くらい浮いた計算になるんですよね。

でもね、本当の収穫はそこじゃないんですよ。

一回覚えれば、この先ずっとできる

今回、初めてだったから5〜6時間かかったんですよ。道具も分からない、手順も分からない、全部手探りだったので。

でも——次は絶対、すんなりいくんですよ。

何を買えばいいか分かってる。手順も分かってる。ネジがなめてても、もう慌てない。たぶん次は30分です。

これ、前に書いた「思い出は配当金」と同じ構造なんですよね。

技術も、配当金なんですよ。

最初の一回だけ、手間と時間を払う。そのあとは、一生使える。うちのドアの鍵は今後全部自分で直せるし、なんなら家のドアも直せる。——あの汗だくの5時間は、元本だったんです。

……と、ここまで言うとね、こう思いますよね

自分へのツッコミも書いておきます。

「時給で考えたら、割に合わなくないですか?」

初回だけ見れば、そうです。5〜6時間かけて1〜2万円浮かせたなら、時給数千円。微妙なラインですよね。

でも、さっき書いたとおり次から30分なので、2回目以降の時給はすごいことになります(笑)。初回は授業料込みの値段なんですよ。

「そんな時間まで作業して、本業に差し支えません?」

……明日、ちゃんと店は開けます。営業に穴はあけません。そこは大丈夫です。

まあ、寝不足でスープの味見がいつもより多めになるかもしれませんが、それはお客さんにとってはいいことなので(笑)

「なんでも自分でやればいいってものじゃなくないですか?」

そのとおりです。全部はやりません。

電気の工事とか、資格が要るもの、失敗したら危ないものは、プロに頼むって決めてて。そこの線引きは、ちゃんとしてるんですよ。

ただ、今回みたいに「調べれば分かって、失敗しても致命傷じゃないもの」は、一回自分でやってみる価値があると思ってるんですよ。

夜の廊下。ドアに付いた真新しいドアノブ

店を回すって、店で起きる全部を引き受けること

まとめますね。

前に、定休日に銀行で両替してる話を書きました。独立するって、「誰かがやってくれてたこと」が全部こっちに来るってことだ、って。

ドアの鍵も、まさにそれでね。

ラーメン屋って、ラーメンだけ作ってればいいわけじゃないんですよ。両替もやる。シフトも組む。求人も出す。そして夜中に、ドリルでネジも抜く。

店を回すっていうのは、店で起きる全部を、引き受けるってことなんですよね。

大変ですよ。大変ですけど——夜中の2時半、直ったドアの鍵をカチャカチャやりながら、僕はけっこう満足してました。

すごいでしょう。すごくない?

……すみません、ちょっと自慢でした。おやすみなさい。


この話は、歌にもなっています

夜中の2時半、トイレの鍵を直してた話

YouTubeで聴く:「夜中の2時半」— 現場のうた